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とうがらしと聞くと、ピリッと辛い“鷹の爪”を思い浮かべる方も多いかもしれません。一般的に辛味があるものは辛味種(しんみしゅ)と分類され、今回ご紹介する「伏見とうがらし(写真下)」は、辛みのない “甘味種”に分類されます。果肉がやわらかく、加熱するとほんのり甘みが引き立ちます。
よく似た野菜に「甘長とうがらし」という品種もあります。こちらも甘味種で、全国各地で栽培されている細長いとうがらしで、見た目も風味もよく似ています。伏見とうがらしは京都発祥の伝統野菜。江戸時代の書『雍州府誌』に記載されており、古くから伏見付近で作られていたことが名前の起源となっています。同じく京野菜の万願寺とうがらし(写真上)は、伏見とうがらしとピーマンの交雑から生まれたもので、長いもので20cm以上にもなることから“とうがらしの王様”とも呼ばれています。
伏見とうがらしや万願寺とうがらしの旬は5〜10月ごろ。カルシウム、食物繊維、ビタミンCなどが豊富で、毎日の食卓にうれしい栄養が詰まった夏野菜です。調理法も、煮る・焼く・揚げると万能。シンプルな焼きびたしや天ぷらはもちろん、今回ご紹介するような「たいたん(炊いたん)」=煮びたしは、だしを含んでしっとり仕上がり、冷めてもおいしいので作り置きにもおすすめです。
京野菜の伏見とうがらしと、ちりめんじゃこを甘辛く煮含めた、おばんざいの定番料理。
やわらかく炊けた伏見とうがらしに、ちりめんじゃこの旨みと削り節の香りが重なり、ほっとする味わいです。季節の味わいを、だしでじんわり楽しめる簡単レシピ。はじめての方にもおすすめです。
• 伏見とうがらし…150g
• ちりめんじゃこ…20g
• 削り節(かつお節)…1袋(約3g)
• 酒…大さじ1と1/2
• みりん・薄口しょうゆ…各大さじ1
1. 伏見とうがらしはヘタを短く切る。
2. 鍋に酒・みりん・水1と1/4カップを入れて煮立てる。伏見とうがらしと削り節を加え、ふたをして中火で約15分煮る。
3. ちりめんじゃことしょうゆを加え、時々混ぜながら汁気が少なくなるまで煮詰める。
伏見とうがらしは、首都圏などでも夏になると一部のスーパーや直売所で見かけることがあります。
京野菜のやさしい味わいを、ご家庭でぜひ楽しんでみてください。